日々霜

本とかゲームとか雑記とか小説とか。好き勝手。

SNSどうするどうなるどう生きる問題

 

2010年からやっているツイッター。生活の一部なツイッター。そんなツイッターくんがなんか急にXっていう知らんやつになってしまいました。

 


イーロンでマスクなあの方がなんかごちゃごちゃやり始めてから、最近のツイッターくんにはみんな戸惑っている真っ最中かと思う。とはいえ、なんかまあなんだかんだなんも変わらんだろう、とのんびり思っていた私も流石に戸惑う案件です。

そんな簡単に、Xになるんだ!? ツイッター本社ではXの看板がビカビカ光って周辺住民に迷惑かけてるらしい!? 意味わからん!

そして名称もロゴもダサければ、なんかちゃっかりかうっかりか、アプリの動作がめちゃくちゃ重い。これはまずい。ついに、もうダメなのかもしれない。

偉い人の鶴の一声でツイッターがXになっちゃってる現状を目の当たりにしてやっと危機感を覚えるの、なんだか、政治に関して「他人事じゃないぞ、選挙に行かんとどうなっても知らんぞ」などと世の人々が口酸っぱく選挙に行かない若者にも言うやつがあるけど、アレの心地。

 


最近はそんな風に、ツイッターくんがいつ何をやってくるか、やらかすかわからないので、避難先を模索する人が多い。

私もその一人だけれど、10何年やってるツイッターというSNS、そんな急に代わりが見つかるわけがない。Instagramやらpixivやらは用途がそもそも違うと思ってるし、他だと読書メーターやらフィルマークスやら完全に記録用のやつくらいしかやってなかった。

 


とりあえずすれっずとかいうやつと、タイッツーというやつを始めた。

みすきーも実は始めたんだけどもはや始めてないくらいの状態ではあるのでそれは置いておく。

 

 

スレッズ

すれっずは最初水着の女とパリパリピリピリピーポーの群れに押し流されそうだったけれどついにフォローしてる人のTLができたので、ちょっと落ち着いてきた。ただ、おすすめタブ的なところがやはりちょっと心地が悪い。というか気味が悪い。

ツイッターのおすすめタブもまあまあ酷い時があるけど、所謂バズってる内容とか、フォローはしてないけど多少近い人の呟きとかで、わりとそれをきっかけに見つけられるものもあってそんなに悪いものでもないと思っている。それに対して、すれっずのおすすめタブは一体誰に向けておすすめしてるの? という感想しか出ないくらいやばい。私はツイッターのバズってるツイートの引用やリプ欄とかにもれなくいるやばいやつを秒で見つけるいらねー特技を持ってるんだけど、そういう「嫌だけど、こんなやべーやつがいるんだ」とちょっと興味深く見てしまうやばさじゃなくて、ティッシュくらいの薄っぺらいやばさしかない。

交流したい人やら、ツイッターでよく見てた人が今のところ一番多く移動してるのがすれっずなので今後期待はしたいんだけど、流石にまだ安定はできていない印象。

ツイッターの良さは良くも悪くも、とにかく色んな人がいるというところだなと思うので、今後スレッズくんも人が増えて、やべーやつからすげー人まで、大きく広くいろんな人に手軽に触れさせてくれたらいいな、と思っている。

 

アカウント(おきがるに)

しもの田 (@shimodoro222) on Threads

 

タイッツー

こっちも実は登録しただけで全然何もしてないんだけど、みすきーよりちょっと気になる存在なので紹介する。なんか気づいたらアプデしてる、まだまだ発展途上だけど開発者がめっちゃ頑張ってるSNS。とにかく色んなものがないけれど、逆に変なのはある。ログインボーナスとかボーナスガチャとか。謎の称号が当たるのでとりあえず引いてる。その称号が何になるかわからないけど。今のところ独り言にはめちゃくちゃ向いてるSNSだと思ってる。

 

アカウント(おきがるに2)

しもの田のプロフィール

 


などなど色々触ってみながらも、まだ私はツイッターにいる。もうツイッターじゃなくてXだし、度重なる改悪であまりにも色々納得できないんだけど、やはりまだツイッターにいる。

もはや世界の一つのようなものなので、別に手広く交流してるわけでもないけれど、ここに人がいっぱいいて、なんか、みんな生きてんなあ、みたいなことを感じるためだけにいるような気もしている。

 


それでも、やはりツイッターがこんなことになっているのには反抗的な気持ちになる。後、昔は良かったな、と懐古に振り返りがちになって思い出したのは、mixiのこと。たしか、たしかで不確かなんだけど、私mixi経由でツイッターを始めたんだったと思う。

mixiで日記をやたら書いていて、そしたらmixiに呟くような機能ができたので、そこでたまに呟くようになって、ツイッターもそのノリで始めて、そして気づいたらmixiでも呟きがメインになってきて、mixiも廃れて、ツイッターがメインになった、みたいな順番だったような気がする。

 


mixiも含め、当時はブログ文化が強くて、とりあえずブログを持ってる人が多かった。後オタク的なあれでいうと、今みたいにSNSではなく、とにかく個人サイトが多かった。そういう時代の流れとともに生きてきた。


だから私は今もブログや個人サイトが好きだ。あんまり更新してないけど、ブログとnoteをぼちぼちなんとなくやっている。こうやって、気まぐれに書く。

特に、ツイッターがこうなってきてから、なんかツイッターじゃなくてブログに書くか、と思うことが増えてきたような気がする。


この反抗心の矛先の向き方は自分でもよくわからない。

これからどうなるんでしょうねツイッターくん。いやXくん。と思いつつ、とりあえずこれからもなんか書くことは辞められないのだろうなあ、と漠然と思う。何をどこに、どんなふうに書くのかなんてわからないけれど、一生ぶつくさくどくど、書き続けて生きてくんだろうな、これからも、ずっと。それだけはなんかわかる。

最近やったゲーム感想部

最近やったゲームのゆるゆる感想(2つクリア、1つ未クリア)

 

ジュラシック・ワールド・エボリューション2

みんな大好きジュラシックパークを経営できるゲーム。

経営ゲーム、どう考えても得意じゃない、と思いつつも恐竜を育てたいという夢を追って経営を行う覚悟を決める。目標は大好きなモササウルスの飼育。


チュートリアルとしておすすめされているキャンペーンモードを始めてみたところ、最初は戸惑ったけれど、だんだんと柵の配置、恐竜のための環境づくり(恐竜によって希望する植物環境が違うので、心地よい空間になるように環境を操作する)に慣れてきてさくさく!

とはいかず、一個がわかった! と思ったら次のステップにつまずき、試行錯誤。「電力が必要らしいけど、電力あるのになんで施設が動かせないの?」と頭抱え、そしたらそもそも施設を動かすためには根本の拠点みたいなものと道路をつなげなければいけないことがわかり、よしよしわかってきたぞ、と繋げたと思ったら今度は施設の使い方に戸惑い……という繰り返し。

キャンペーン、一個操作を覚えたと思ったら次に新しいことやらされるし余計な説明がなくて、歳を重ねるごとにゲームの新しい覚えなきゃいけないことを覚えるのが苦手になっている自覚のあるBBA的には大変で仕方ない。次々と新しい仕事をやらされるの、ちょっと本当に労働にも思えてくるし。

 

といいながらも大分基本的な操作に慣れてきてやっとキャンペーン後半、「恐竜を多くの人に観測できるようにして儲けろ」みたいな目標がでてきてようやく気づいたんだけど、そうか、めちゃくちゃ経営者しちゃってるじゃん私などと余裕面してたけど、まだ来場者がいない。つまり、お金を儲けるための経営をしてない。全然経営者してなかったのである。

 

その後まもなくキャンペーンを全クリするも、目標であったモササウルスに出会えていない。

そのため次に難易度の高いモードに手を出すことにした。いよいよ「ジュラシックパークの経営」などと立派なタイトルが付いている。さあ本番だ!

 


というところまで頑張ったんですけど、いよいよパークを作り始めて、来園者用にツアーコース(園内を車に乗って恐竜見れる的なアトラクション)を作ってという目標が出て、ツアーコースを作る想定で園を組んでいなかってことと、ツアーがなんかどうやっても完成しないってことと、ツアーに四苦八苦してる間に肉食恐竜が脱走して飼育員数名喰われたっていう以上3点の理由から頓挫しました。


なんとかモササウルスかえねーかなとちょっと調べたけど、モササウルスはこのゲーム内の一番難易度の高いモードで飼育できるらしく、まず生み出すのにとんでもねー金がいるらしい

ゲームの中ですら金を稼ぐのに向いてないの悲しいにもほどがある


いつか買えるかな、飼えるかなモササウルス

シュールでおもろいゲームではあるので画面酔いとかと戦いながらまたチャレンジしたい気持ちありけり

 

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余談:飼育員を食った肉食恐竜が気づいたらお腹壊してて、メディカルチェックしたらお腹の中に携帯電話入ってたのが原因だったとか言われるの面白い(尚携帯電話は取り除いた後本人または遺族に返そう的なこと言われる)。

 

 

7days to end with you

記憶をなくした主人公が、言葉の全く通じない赤髪の女性の話してくれる言葉の意味を推測して翻訳して、だんだん真相に近づいていくという一時話題になったやつ。やってみたかった!

絵も雰囲気もとても良い。ゲームはタイトル通り7日間で終わる。ベッドで連続で寝ればすぐ終わらせられるんだけど、謎を解明するためにはなかなかな時間が必要だった。

 

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ネタバレ防止のために伏せているけど、こんな感じで単語ごとに意味をメモ(辞書登録的な)できる機能があって、メモすると該当の単語の上部に自分がメモした言葉があらわれるようになってる。

 

たとえば女性は主人公が指し示したものについてお話ししてくれるので、赤い本を示したときに単語二つで答えてきたら、きっとどちらかが「赤」でどちらかが「本」という意味なのだなと推測して、メモしてヒントとして残し、他の言葉も解読していくみたいな感じ。

 

ただとにかく最初は一切単語の意味がわからないし、散策に夢中になってると気づいたら夜になってて眠くなっちゃってまた次の日が来てというのを繰り返し、あっという間に7日目を迎えて1周目はなんの謎も解けずに終わってしまう。でも、2周目では1周目にメモした単語も残っているので最初の訳わからなかった会話も多少理解できるようになっていて、さらにまたわかることが増えていく。そして、だんだんと、一切わからなかった彼女のこと、自分のこと、すべての真相が見えてきたときの、はっとする感覚があまりにもご褒美で、一回しか味わえないのがもったいないなと思っちゃったな。とてもよかったです。

 

ストーリーテラー

条件文に合うようにシチュエーションや登場人物を配置して、物語を自ら綴っていくパズルゲーム。全12章で、ハマっちゃって一気にクリアまでやっちゃった。

 

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最初はわりとそのまま当てはめればいい良いようなものが多いんだけど、だんだんと、流れを作らないといけないものが増えてきたり、登場人物も増えてきたりで複雑に。

たとえば「探偵が犯人を捕まえる」という条件だと、まず殺人が起きなきゃいけないから動機を作らなきゃいけないし、探偵が捕まえるためには証拠を掴ませなきゃいけない。それを限られたコマで作るのがなかなか頭を使うし面白い。

後、条件クリアした後もサブクエストみたいな形で追加条件が課されるところがあって、一度成功したストーリーをあらためて再構築する必要があるからより楽しい。狼男とドラゴンを戦わせて狼男を勝たせろって条件をクリアするために苦労したと思ったら、今度はドラゴンを勝たせろとか言われるのです。

絵のコミカルさや配置パターンの多さも魅力的だった。

 

 

 

いろんなゲームをやって、楽しかったなあ、と思っても、なかなかその感情も気づいたら忘れちゃってることがまああるので、もっともっと感想残しときたいもんですね

 

おわり

 

スピッツは続くのです

ロッキング・オン・グループの読者投稿型サービス『音楽文』に2021年6月頃投稿したものです。

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NEW MIKKEツアーでの「再会へ!」

スピッツとの出会いや、スピッツを好きになったきっかけは全く覚えていない。
物心ついた頃、すでにスピッツは私の隣にいた。

歳の離れた姉が三人いる私は、好きなものも自然と姉の世代に寄っていた。漫画、テレビ、そしてもちろん音楽も。
家には、姉の誰かがカセットテープに保存したらしい、スピッツの『インディゴ地平線』『ハチミツ』『CRISPY!』『空の飛び方』がまとめてあったのを覚えている。私はカセットテープではなくCD世代だったけれど、スピッツの音楽が心地良くて、音も良くなければ、途中で録音が失敗して毎回同じ場所で途切れてしまうカセットテープを繰り返し聴いていた(「空も飛べるはず」の最後のサビの前の間奏で必ず途切れてしまう、あのテープ。今はもう、実家のとっくに処分されてしまったかもしれない)。

少し成長して、お小遣いを自由に使えるようになった頃、自分でもスピッツのCDを買った。今も一番好きなアルバムである『三日月ロック』。そして、当時新譜として発売されて、リアルタイムでスピッツの新曲にありついたことで思い出深いのが『スーベニア』。

 

そうしてスピッツは、気がついたら私の隣にいてくれて、いつまでも離れなかった。でも、私も近づきもしなかったので、スピッツという存在はずっと奇跡であり幻でありハネモノみたいなもので、実体を伴っていなかった。もちろん、私の中で、勝手にであるが。
スピッツと同じ時代に生まれてよかった」とうんうん唸ることがよくあったけれど、スピッツと同じ時代に生きている自覚はそんなになかった。

 

そんなスピッツの実態を拝みに、ライブに初めて行く機会ができたのは、『MIKKE』ツアーだった。チケットは取れない取れないと聞いていたので、取れたときはびっくりしてしまったし、本当にスピッツを生で? 観る? というところで、緊張が止まらなかった。ていうか、本当にスピッツって実在するの? と、結構本気で思っていた節がある。

当日、そこには当然ながらスピッツがいた。奇跡みたいな存在、という印象は変わらなかったけれど、何よりも、最初の感想はスピッツは本当に存在していた」ということだった。

 

そう思ったのも束の間であった。ライブは2019年12月のこと。その後2020年がやってきて、すぐに、今も尚全世界が悩まされている、この状況がやってきた。感染防止のためにライブやイベントの開催が軒並み難しくなり、予定されていたツアーの残りも全て延期、のちに中止となった。
ライブやイベントに関わっている多くの人々の苦しみや悲しみ、やるせなさは、想像に耐えない。ただの観客の一人である私ですら、こんなにも怒りだか不安だか、なんとも言えない感情に襲われているというのに。

そうして、大人になってからようやく実体を確認できたスピッツが、また幻の存在に戻りつつあったときに、Youtubeの公式チャンネルで、2013年に開催し、その後劇場公開された『横浜サンセット』公演の映像をアップしてくれた。スピッツのライブ映像がまるごと一本。なんて豪華なサプライズだろう、と歓喜した。
そのすぐ後に、新曲『猫ちぐら』が発表された。メンバーが皆リモートで収録したとは思えぬ、一体感と優しさに溢れた曲。さらに、感染対策を徹底した上での着席ライブを開催した。私は行くことはできなかったが、ありがたいことに後ほどオンライン上映があったので観た。ゆったりした選曲のみの、非常に穏やかなライブだったが、スピッツの活動にライブはどうしても欠かせない、ライブをやりたい、という熱い想いが溢れていた。
そしてスピッツはまた、2021年3月に新曲『紫の夜を越えて』をリリース。この状況下でも、着々と活動し、それを私たちに知らせ、見せ、聴かせてくれた。

 

そして2021年4月、再開の目処が立たない『MIKKE』ツアーの中止の発表がされた。
しかし、スピッツは諦めていなかった。
「不透明な状況の中であっても、立ち止まっているだけの時を過ごすことはやめようと決断しました」という力強いメッセージとともに、『NEW MIKKE』ツアーの開催が発表されたのである。

 

『NEW MIKKE』ツアーの幕開けは、2021年6/18-19の横浜ぴあアリーナ公演。
私は、奇跡的にまた、チケットを手に入れた。

2019年の12月、初めてスピッツに実体があることを実感してから、1年半が経過していた。
正直、不安はあった。その不安というのは、具体的ではない。こんな状況の中、私はスピッツに会いに行っていいだろうか? ライブが無事開催されるのだろうか? もやもや、ぐるぐる、頭の中で結論の出ない論ばかりが繰り返されていくような、よくわからない微睡だ。それでも、できる限りの感染防止対策を行い、万全の体調で参加することを決めるのは早かった。スピッツが自ら手を差し伸べているのだから、掴まない手はない。

公演は集客数が最大の50%、前後左右が空席で、観客席は市松模様だった。

公演がはじまった。演奏、歌声、演出、選曲、パフォーマンス、その全ては奇跡であり、スピッツだった。心が踊った。発声はせずに、心で叫んだ。手を振って、身体でリズムをとり、踊った。スピッツがライブをしている。スピッツは実在している。あらためて、その奇跡を噛み締めた。

メンバーがMCで語ったのは、ライブをやれなかったことが辛かった、ということ。そして、ライブはやっぱり楽しい、と笑った。ボーカルの草野マサムネ氏が、「止まっていた時計がようやく動き始めたようです」と語った。また、ギターのテツヤ氏が「ある人が言ってました、幸せは途切れながらも続くのです。本当にその通りだと思います」と、あの曲の歌詞を、私たちに含みを持たせて示した。
そして、今日来たくても来れなかった全ての人を気遣ったうえで、それでも、「スピッツはこれからも続いていく」と、宣言した。
スピッツは奇跡のような存在であることは確かだが、私たちと同じ人間であり、私たちと同じように、この現在に生き、この地に立っていた。きっと大きく悩み、自分たちはどうすべきかを考えた上で、一歩ずつ前に進むために、ライブを開催する決意をした。スピッツと私たち、もちろんその場にいない人たちも含めて、スピッツとファンは、そのライブ会場で大きく、強く、繋がった。

感染症と共存しているこのご時世に生きていると、考えたくないのに、考えてしまうことがある。
はたして、私が死ぬまでに、スピッツが活動を停止するまでに、あと何度スピッツに会えるのだろう? ということだ。なぜ、MIKKEツアー以前、私はスピッツのライブに行かなかったし、行こうという努力すらしなかったのだろう、と後悔した。スピッツが実在しているのなら、もっと会いに行きたかった。行けばよかった……。当たり前の日常や、ライブがこんなにも貴重な存在となった現状を呪い、そして、深い海の底に落ちていくような心地になっては、考えるのをやめる。それを繰り返す。
それでも、スピッツはこれまでもこれからも、隣にいてくれることだけは変わらない。そして、「スピッツは続いていく」と言ってくれた。私も、過去や現在を嘆いている場合ではない。前を向こう。一歩ずつでいいから、歩みを進めよう、と思う。
ライブ中、何度も、涙が堪えきれなくなった。やっぱり本当に、「スピッツと同じ時代に生まれて良かった」。

このツアーが千秋楽まで、無事開催されることを心から願う。

最後に。MIKKEツアーは、スピッツの最新アルバム『見っけ』発売を記念したツアーであることは言うまでもない。
そんな『見っけ』の冒頭のフレーズ。それは、スピッツやライブ関係者にとっても、ファンにとっても、長かった道のりを経たこのNEW MIKKEツアーに、あまりにも適している。これを持って、締めの言葉としたい。

 

「再会へ!」

ポケモンバイオレット感想&叫び日記

ポケモンバイオレットクリアして図鑑も埋まったので、プレイ中にツイッターに投稿したりしなかったりしたリアルタイム感想やら全体感想やらのまとめ日記です。

 

リアルタイム感想

・キャラ見た目の幅広すぎて迷う、でもとりあえず髪型は一旦デフォルトにするんだ〜

平沢進……クラベル校長〜!!

・は???ケンタロス黒いが!?

・OPにいきなり知らねえ鳥ラッシュだよ

・自室でスクショしすぎて全然進めない、グレッグルボールかわいい、クローゼットのステッカーかわいい

・むちゃありー

平沢進(じゃないけど)、ポケモン「さん」付けで呼ぶの良すぎる

・コサジタウンのBGMちょっとワカバタウン入ってるわね

・クラベルさん、図鑑が手書きだった時代か……

・選ばれなかったクワッスが格好つけながら校長の後に着いてくの泣ける

・っえ、図鑑が電子書籍アプリみたいになって本棚風なの、かわいい&おしゃれか

・りんしょう……ホゲータ、お前歌うんか

ポケモンゲットのドゥクン描写、なんか早くない?早いな、前アルセウスの時も同じこと言ったかもだけど

・明るい音楽が連続したところでほら穴でちゃんと暗い曲流れてにやにやしちゃう

・今作わざマシン作れるから一回使うとなくなる仕様に戻っとる

・ペパーくん、顔叩く動作はポップくん感ある、名前も似てる

・目だけじゃわかんないから勝負するときは声をかける→ポケモン始まって以来の正論

マメパトを見た時のただのハトでは?感とカラミンゴを見た時のただのフラミンゴでは?感が一致しました

・マップ広すぎるしどこへでも行けすぎる

・こっちがまだ使えないテラスタルで戦ってくる鬼畜先輩ネモ

・テーブルシティ広すぎる、一生覚えられる気がしない、オープンワールド=広い ではないと思うんだけどとにかく広い

・ショップも多すぎる、ひーー、なんか大体のものポイントで買い物できるようになってるー

・ショップでは特に、動作のもさっと感とロードの長さわりと気になる

・職員室で普通に話しかけただけなのに先生方からぞんざいな扱いを受けた

・先生がポケモンの卵は大事にしろって!言ってた!グサリ!

・山ガールがちゃんと山登ってそうなガールでいいな

・課外授業自由過ぎる、何をどうすれば

ポケモンのサイズがあるのでアルセウス同様ついつい同じポケモン捕まえたくなっちゃう

ウソハチの涙が人の汗の成分に似てるっていうのあまり知りたくなかった情報

・配達員さんムチムチでいい

・ホゲータ進化した、なんとなく名前の予想は付いてた、いやしかし、頭、頭デカくない?これにさらにテラスタル付くの?なんならホゲータ時代にテラスタルしなかったなそういえば

・勝負ごっこでボール役とトレーナーに分かれてる親子いて笑う ポケモンやれ

・なんかめっちゃ光ってるポケモンいる!?と思ったら普通にレイドバトル以外にもテラスタルの野生ポケモンいるのね

・スーパーサザエポケモン(コジオ)

・初ジム戦、オリーブ転がしやらされた、なんかこんなん好きよね最近のポケモン

・ジム戦今回もいいですね〜なんだかBGMは穏やかなんだけど盛り上がる。対戦前の拍子がだんだん速くなる演出とかも良い

ハバネロの帽子って何よ、かわいいねと思って買って被ってたらハバネロポケモンが出てきて!?ってなった

・芸術家トレーナー、見た目がなかなか凄い

・今までのポケモンと違って戦ってる時に他のポケモンが近く普通に歩いてるの、世界の地続き感が強調されて良い

・ドオーかわいい!!!!ニックネームはじねんじょなのでさらにかわいい!!!

・ワッカネズミ、サン●オネットワークとかに出てた?

・トレーナー色々いるけど、過去一でルッキズムとかに気を遣ってる感がある

・あ、顔はいつでも変えれるんだ

ネルケっていう平沢進のフォルムチェンジ

・スター団初挑戦。え!?その車ポケモンなんですか!?え!?クソ強!!!

・そして今回のスター団もなかなかに、「本当は悪いやつじゃない」属性だな、最近絶対悪っていないよね

・野生ポケモンたちがまるで私の手持ちのようにカットインしてくるのおもろい

・すぐ生えてくるからといってマケンカニのハサミをもぎって食う文化があることを知りドキッとした

一方でヒドイデは食材に向かない

コイキングの図鑑「大昔はまだもう少し強かったらしい。しかし今は悲しいくらいに弱いのだ」辛辣

・今度はただのイルカ出てきたぞ!?マイクロソフトオフィスで見たぞ!?

・「おしごとちゅらい」って言ってるサラリーマンがいた、わかる、わかるよ

・学生の年齢層が凄くさまざま、人生ずっと学生

・いやワッカネズミ気づいたら子ども作っててイッカネズミになっててマジでびっくりした、こっっっわ

・わりと難易度順間違えたかもな(スター団の後にヌシポケ行ったら余裕だった)

・ナンジャモちゃんに会うためにおめかしして、ハッコウシティでお買い物。出たよブランド店。たっか!!買えるか!バッグだけ高いの買いたいけど買えるか!後で買う!

・ナンジャモの映像が発表されたときくらいからずっとナンジャモの真似が自分の中で流行っていて、そしてそれにも関わらず彼女の口癖の「みなのものー!」という二人称がいつまでも覚えられないので「おぬしたちー!」とか「おんどれらー!」とか「うぬたちー!」とか偽ナンジャモを大量発生させています

・街ごとのバトルコート良いな

・ハッコウシティ、社畜多い

カントー地方がクレープ名産なのって原宿のイメージなのかな

ハバネロポケモン、進化後あまりにもゴツイ、ええ……

・ナンジャモちゃんと戦った、ひたすらスクショ、か、かわいい

・順番間違えたなこれ(ピーニャくん、メロコさんより弱め

・うわーまた順番間違えた!ドンファンを進化させたみてえな、ちょっとおにぎりみてえなやつ!しかし乗りかかった船!!レベル差やばい!でもなんとかなった!カラミンゴ最強!!

・ハイダイさん、すしざんまい

・うわー!ホゲータ最終進化!!え!四足歩行だ!?え、ボーン……イボーン……イボーンに始まりイボーンに終わる……

・普通に歩いてただけなのにレベル51のお風呂のおもちゃみたいなやつ(シャリタツ)に出会って急いでピッピにんぎょう投げた

・あの謎の金色のメノクラゲ、ずっとマップ上にい?ので気になる、しかし目の前には現れない

グレッグルかわいい、正々堂々とは戦わなくても生き延びて、マスコットして人気が高いって良い図鑑説明

・あの謎のメノクラゲいた!!と思ったら二連続ゾロアで!!?!?ってなった。その後無事会えたけど、ノノクラゲ!?何それ!?

・ノノクラゲもう進化した、リククラゲ……嫌いじゃない……

ポケセンのお姉さんの言うこと聞いてればレベル順にいけるのかなと思ったらわりとそんなことなかった、適当言ってんね!?

・ミミズつぶらな瞳で可愛い

・謎多きサラリーマンアオキさん、かなり好きだな、普段顔を出してないという設定からジムの設計、バトルの始まり方含めて凄く良い

ノコッチ……ノココッチ!!!???まだまだ驚かされるなこのゲーム!!!?

・は??オコリザルも進化するくさい!マジ??

・授業普通にめっちゃタメになる、先生方となかよくなるのたのしい

・え、歴史のレホール先生の授業、背景にアルセウスのラベン博士いるー!

・ずっと授業受けてたので気付きました、アカデミーエントランスのポケモン、昼はコダック、夜はゲンガーとオンバットと変わるんですね

ポケモン、適宜洗ってあげないと変色するらしい、マジか

・前情報で知ってたクジラの進化前のやつに会った、NHK教育のマスコットみてえな見た目してる

・ボチ進化したらエルデンリングに出てきそうな見た目になって戸惑ってる

・今作、寝ても目を瞑らないな

ポケモン、図鑑説明に知らないポケモンの名前出てくるときドキッとする

・いやケンタロス、何種類いるの!?ケンタロスか……ケンタロス!?ってなった

・今回のポケモン図鑑説明、大型トラック壊しがち。初代のインドぞう

アルクジラが人懐っこすぎて雪山でメニュー画面開いて閉じたら目の前に来てて笑ってたりするの、かわいい

・お風呂のおもちゃ兼お寿司みたいなやつ、レベル的に負けてたけどなんとか捕まえた、どうしようこいつ

・お風呂のおもちゃ、三色いる!?

・ベイクタウン、街の装飾が初代ポケモンのアイコンなのあまりにもかわいい

・ジム、ヌシ、スター団がそれぞれ残り1になってしまった、クリアしなくちゃ、しかししたくない、これ……

・ナッペ山ジムの雪滑り、すごく思ってたのと違う

・グルーシャかんわいいなおい、買った後の写真のポーズがジャスティン風で良いね

・サンドイッチ、パンで挟まなくてもいいらしい、サンドイッチとは

・図鑑説明などで噂のヘイラッシャについに出会った、なんだこいつは、でかすぎて処理落ちしてて笑う

・オージャの湖、重過ぎる

・「オレヌシー」!?「オスーシー」「オレスシー」!!!??

・最後のスパイスの後のムービー凄く良い、ペパーくん、ヌシストーリー通じてすっかり大好きになった

・トレーナー、今回同じ顔だけど肌の色や髪の色が違うみたいな人多い。そしてやたらジェンダーとか多様性意識してる感じ。後ジャルジャルの福徳系統の人いる

・今作のフォレトス、質感とかなんとも禍々しいな

・オリーヴァとかいうオリンピックのロゴマークみてえなやつ出てきた

・スターダストルート、レジェンドルート、続けてクリア。うわーーーー、いいな……BGMもそれぞれあっていい、ストーリーもいい。最早ここまで旅続けてると、みんな愛なのよ……ヌシルートの続きはクリア後ですね〜〜

・ペパーくんのパーティなんとなく食べ物に関連ありそうなメンバーなの良すぎるな

・ボタンちゃんがブイズなのはですよねー!感。BGMかっこよ!

・ブイズなの、リュック見ればそうかなとわかったけど、他の視点から見ると、「進化」できることを示してるのか……?

・なんとなくこれまでの癖から最後に残した四天王。面接がわりとちゃんと面接だな!

・BGMがループするバグに遭遇し、うえ、と調べて再起動。BGMだいすきにんげん的に致命的。耐えられない。治ってよかった。

・四天王戦かっこよい!!チリちゃんかわ!!

・ようじょにごついポケモン使わせるの本当良い

・アオキさん出てきて動揺した、兼任!!?

・ハッサクさん、やっと戦えましたね。最初なんだこの金八、と思ってたけどだんだん好きになってきた

・うおーチャンピオン戦、初代風味!

・チャンピオン倒してネモちゃんと戦って、ついに終わったかーー、と思ったら普通にエリアゼロいけってさ、まじか、クリア後だと勘違いしてた

・エリアゼロにみんなで降り立つシーン良すぎ

・エリアゼロ、BGM神秘的!!!野性戦闘もかっこい〜、今回場所によって戦闘BGM違うのいいよね

・今回ちょこちょこ気になってたんだけど、回復の時のテンテンテロリンっていつから最後下がるようになりました?

・ほぼデリバードだけど機械化して首が取れるデリバード登場、デッドデッドデーモンズデデデデデストラクションとか言いながら襲われてめちゃくちゃ恐怖

・見たことあるけど何か違う、というのが恐怖心を煽る演出すごいな

・未来のポケモンマジで全部こんなんなんですかね……そのうちポケットモンスター フューチャー/パスト とか出たらこいつらばっかりなんですかね……

・いや未来ポケモン強い、タイプもさっぱり分からん

・え……エリアゼロにペパーくんとオラチフの写真ある、そういえば研究所に中身のない写真立てあったけど、これ、え……うわわわわ

・ボールが封印されてミライドンだけ選べる演出、アツ!!!

・ED、ボロ泣きオブボロ泣き

エドシーランのあのPRで使ってた曲がそのままEDなのかよ、びっくり、いや良いけど、めっちゃ好きだけど

・今回、学生生活とか夢、将来が結構大きなテーマだからか、クリア後の再戦とかのセリフでも顕著なんだけど、「夢叶う人もいれば失敗する人もいる」というのをしみじみ教えてくれますよねこの人たち。綺麗事だけじゃないの好きです

オモダカさん女の人なんだ……ずっと髪切った方がいいよとかキャラ濃いなとかばかり考えて性別のこと全く考えてなかった、今更ですが……

・「シンプルが一番強いんですよ」アオキさんのセリフいちいち全部凄く良い、オモダカさんが上司で個性的だから苦手、というのも良い

・アオキさんとネッコアラ、良いな!?

・学園最強になりました、さーて図鑑集めるか

・うええ準伝説BGMもデザインも良ーーー杭を抜くのは本当にめんどくさかったけど、良い!怪しい!只者じゃない!呪われそう!

 

全体感想(よかったところ、わるかったところ)

 

考察系

ふせったーで投稿したながくてうるさいやつ。

 

アオキさんについて

エリアゼロ、パルデア地方について

 

スクショ

最後に、相棒たちとの写真数枚置いときます。

さっきSwitchのデータ見たらポケモンバイオレットだけですでに404ファイルもスクショ&ムービー入ってて引いた

これからも撮っていく

 

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『花束みたいな恋をした』で泣けない辛さ

『花束みたいな恋をした』


坂元裕二だし、前々から気になっていたし、ネトフリ来たので観た

ネタバレは多少有り


一言:とにかくしんどかった

 


私自身、自分では否定しているんですが、サブカルクソ女と呼ばれることがまあまあな頻度であり、且つ、モラトリアム思考故に大学時代は就活に心身共に苦労し、今は労働を世界一憎んでいるので、そういう片鱗が少しでもある人はなんかしら刺さるんじゃないかなと思う。


ただね、近いところがあるから刺さると同時にね、違う!違うから!一緒じゃねーから!という思いが溢れ出てね、そのズレと共感性羞恥で死にそうになります


ちょっとこれは私自身のあれだけど、捻くれている&「自分に似ている人」をきっと嫌いになる性質なので、この二人の恋愛模様に、運命みたいなものは感じても、そこまでいいな、と思えなかった。

本棚見て自分家かよと思うくらい自分と同じものが好きで、思考も被って、みたいな人絶対好きにならないと思うわ。自分と正反対な人とまではいかないけど、自分と違うけど、その人の好きなものを新たに取り入れられても嫌じゃないしむしろ心地よい、ってくらい、趣味や思考がズレてた方が良いです私は……なんなら全然違う方が楽かもしれないな、捻くれているので……

サブカルをあるあるで括られて見せ物にされている感じもちょっとして辛かった、ただでさえサブカルが最近世間的にメジャーに寄ってきている節があるので……


【全体について】

めっちゃ辛かった、何が辛かったって、そりゃそうなるよな、と序盤から結末が完全にわかってしまったし、そう思ってしまった自分が辛かったし、やたらと自分の過去を思い出してしまうのも辛かった


しんど〜〜私も今村夏子読むために食べるのがおそいを新宿の紀伊國屋書店に買いに行ったよ……

しんど〜〜明大前の道めちゃくちゃ見覚えあるし、私も麻布十番のクソみたいな男女混合パーティ行って絶望したことあるよ……趣味が違い過ぎる人の話聞いて苦笑いしかできなかったこともあるよ……

でもね、今はそんなに無いんですよそういうこと。今も万年モラトリアム人間のくせに、労働を世界一憎んでるくせに、何処かでやっぱり大学生の頃とは自分自身が変わってきているんだなと自覚した……

 


……ということも含めて辛いわ!しんどい!!!

 


私はこの映画を観て泣かなかったんだけど、私が大学生のときに、なんか違うけどこういう映画を観て大号泣したことあるなって思ったんだけど、あれです、『ソラニン』です。はっはっは!!!

自分は残念なことに(同時に、安心なことに、でもあるのが虚しい)その頃とは違うので、なんだか二人の会話とかいろんな感情とか、なにかと懐かしいなと思いながら観てしまった。

 

結論:労働って本当にクソ

 


【細かいところ】

・両親が来る件……つら……お父さんがフレンドリーなのがより分かり合えなそうな感じが出ててつら……

・ワンオク「聴けます」にわらったわ、ライブ別に行きたくはないけど聴けます、のやつ

・オーサム、主題歌なのは知ってたけどこんな感じに出てくんの!?とびっくり

・猫を拾うところ、捨てられていることに対する怒りを描写しないのってなんか理由あんのか……急に猫拾ってびっくりしちゃったんだけど……


【最後にこれだけは言いたい】

天竺鼠のライブは行けよ!!!


おわり

見上げるのに最適な映画・NOPE

※直接的なネタバレは無し、雰囲気は有り

 

9月は、『NOPE』を2回観た。

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一度通常上映見て、しばらく色々考えて、少し経ってからどうしてもIMAXで観たい!!となり、おかわりした。それもグランドシネマサンシャインのクソでかスクリーンで。結果、悔いはない。良かった!良かった!

 


NOPE、何が良かったのかなというのをめちゃくちゃ考えたんですが、考えに考えた結果、何も考えなくても面白いところが良いのだ、という結論が出た。ややこしいな。

 

 

考えれば考えるほど色んな面が見えてきておもろいタイプの映画。

一方で、何も考えずに、映像を浴びて、音を聴いて、勢いで最初から最後まで駆け抜けても面白い、とにかく映画を楽しめ!的な映画。

NOPE、この二面性を両方備えてる映画なのだと思うんですよね。強い。

 


NOPEが二面性を保ったままでいられる大きな理由としてあるのが、とんでもなく映画館向きの映画ということ。映画館で、大きなスクリーンを「見上げる」。その行為そのものがもうNOPE、と言っていいくらいうってつけ。それでいて、音、映像による感情の動かされ方も、まさに映画に求めてる、ダイナミックなそれ。あー、それそれ!これこれ!となる。

 

ただこれって弱点でもあって、多分、自宅のテレビじゃ本気のNOPEを味わえないだろうなと思ってしまう。NOPEが話題だからと気になってレンタルや配信まで待った層が自宅のモニターでNOPEを観ても、映画館に足を運んだ人と同じ興奮を味わえるのかどうか、疑問がある。わかんない。実際に配信が来たらもう一回観て確かめたい。

 


そんな感じで、音!映像!いえーい!と勢いで楽しめる映画的な側面を持つ一方で、内容がすっごくベタでもなければ、シュール過ぎて一部の人にしか伝わらないってわけでもないし、伏線や作り込みが細かいので、考える映画が好きな人にも優しい、というもう一つの側面も持つので凄いんですよね。私も2回観たことで新たな発見がかなりあったし、囚われたから2回目観に行ったのに、2回見たことによって思考がさらに囚われてNOPEのことばかり考えちゃった。派手なことが新たにわかるってわけじゃないんだけど、あ〜2回観て良かった、とじんわりしんみりこってり来るタイプの良さ。伏線だ!うおおやったー!とかじゃなくて、作品世界により深く足を踏み入れてにんまりする、くらいの。

 


勢い勝負な映画も、観終わった後色々考えちゃう映画も面白ければ両方好きなので、だからこそNOPE刺さったんだよなあと思いつつも、私の中でのNOPEは、最初に書いたように、結果的に考えなくてもおもろいな!寄りになっていった。

というのも、背景に結構考える余地や、意図的なオマージュ、モチーフがめちゃくちゃ並べられているし、その中には人種差別みたいに社会的で重たいものもある。

それでも、NOPEには、そこを深く考えるか考えないかは観てる側の塩梅に任せまーす、それ考えなくてもおもろいので大丈夫でーーす、みたいな安心感があったんですよね。


「映画は鑑賞者が好きに観ていいんだよ〜」と、そりゃそうなんだし基本的なことなんだけど、改めて気づかせてくれた映画だった気がする、NOPE。

 


NOPEの良いところ、もう少し細部に詰めていくとさらにいっぱいあるんだけど、「メインの登場人物が少ないしそれぞれキャラ立ってる」のも超わかりやすくいいポイント。みんなめっちゃイイキャラしてんだよな。私は特にエンジェルにずきゅんとやられた。エンジェルみんな好きでしょあれ……。後、「音楽が格好良くて演出に合致している」のもめちゃいい。サントラをサブスクで見つけて、めっちゃリピートしてる。

‎Michael Abelsの「Nope (Original Motion Picture Soundtrack)」をApple Musicで

 

でも音楽と映像がマッチしすぎている弊害で、音楽聴いてると映像も欲しくなるから欲張りな人は注意。あー後、「ちゃんと恐い」のも良い。メインの内容自体が、一歩間違えればB級映画になってもおかしくなさそうなのに、ちゃんとゾッとする恐さを漂わせるのが上手くて。多方面から恐がらせてくる。特に、映画館で観れば、さらには IMAXで観れば、より恐い。ジャンル関係なく何がなんでも、作品に恐い要素があるとそれだけで嬉しい人種っているでしょ、私もそうなんですけど。そんな人にもお勧め。

 


などなど、直接的なネタバレは無く、抽象的にひたすらNOPEのことを話してみた。とはいえ本当にこの映画、どうやってもネタバレになりそうでSNSに安易に感想書けないし人に勧めるのが難しい。でも観て損はないと思う。NOPE観終わると、びっくりマークをつけた会話が多分多くなり、変な興奮の仕方するので。まだの人は体験、体感してほしい。NOPEに魅せられてほしい。

 

最後に、ツイッターに落っことしてたふせったーでのネタバレ有話いくつか貼っつけてとりあえず終わります。

NOPEをつまみに色々お話ししたい気持ちがあるんですけど、付き合ってくれる人はきっといないので、ブログに残します。おわり。

 

 

フロム・ソフトウェアの「喪失感」

※エルデンリングの後半ストーリー微ネタバレ有り

 

 


エルデンリングをクリアした。後トロコンした。

 

 

してしまった。

 

 

 

 


してしまった。と言いつつ、したこと自体は凄く嬉しかったし、達成感もあった。

良いゲームほど、クリアしたいけどしたくない、と思うものだけれど、エルデンリングは正にそれで、クリアが近づく予感がすればするほどに、寂しくなった。

 


クリア・トロコン後も、すでに次の周回ではどんなビルドにしようか、何の武器を使おうか、後取り逃したアイテムの回収も~、などなど考えているので全然元気ではあるし、「全て終わった」なんて思ってもいないんだけど、どこかに残る寂しさや喪失感には、まだまだ慣れない。記憶をなくしてもう一度やり直したい気持ちもある。なんせフロムゲーにおける冒険中の高揚感や、ボスを初めて倒したときの心臓の高鳴りは、多分一生に一度の経験だから。

 


あらためてエルデンリングを振り返るのではなく、ついさっき、そもそも自分はフロム・ソフトウェアが作るゲームのどういうところが好きなんだろう、と考えたら、一言でしっくり来るものがあったのでそれだけ残しておきたい、と思い書いている。

 


展開、ゲーム性、音楽、テキスト、ビジュアル。それら全ての要素を使って、全力で「喪失感」を表現している。

それが、私が思うフロムの好きなところなのだ。

 


そして、最初の寂しい、という話に戻る。フロム・ソフトウェアの魅力は「喪失感」であり、だからこそ、クリア後の喪失感は本当に大きいのである、と納得した(むしろなんで今まで気付かなかったのかわからない)。

 


自身の目的のためにボスを倒す、というのはフロムゲーでは共通することだけれど、ボスは当然のことながら、一部例外を除き、倒せばいなくなってしまう。

フロムのNPCたちは、大抵主人公と仲良くなっても、ならなくても、何らかの「終わり」を迎える。それは失踪や死、変体など、「過去との決別」が象徴的だ。

後は、今作でも正にそうだったけれど、物語が終盤に差し掛かっていく程、フロムゲーは世界へ及ぼす影響・変化が大きい。中盤で訪れた美麗で幻想的で、密度の高いエリアの一つであった王都ローデイルは、物語の終盤、灰に埋もれて姿を変え、灰都ローデイルと名を変える。そこまで来ると、本当に自分が行っていることは正しいのかという疑念や、もう後戻りができないという決意などの感情がせめぎ合い、苦しくなってくる。とあるNPCの言っていた「自分が正しいと思うことをやり遂げたらいい」といったセリフなどがこの辺で心に効きに効き、没入は必至。エルデンリングに囚われるように、ただただラストへと向かっていく。

 


最初から最後まで、どこまでいっても「喪失感」が付きまとう、特に、クリア後は喪失感で胸がいっぱいになる。

それでも、喪失感と肩を並べるように、大きくて綿密で何事にも代えようもない体験がどっしりと腰を据える。フロム・ソフトウェアのゲームの魅力はそこにあると思っている。