※直接的なネタバレは無し、雰囲気は有り
9月は、『NOPE』を2回観た。
一度通常上映見て、しばらく色々考えて、少し経ってからどうしてもIMAXで観たい!!となり、おかわりした。それもグランドシネマサンシャインのクソでかスクリーンで。結果、悔いはない。良かった!良かった!
NOPE、何が良かったのかなというのをめちゃくちゃ考えたんですが、考えに考えた結果、何も考えなくても面白いところが良いのだ、という結論が出た。ややこしいな。
考えれば考えるほど色んな面が見えてきておもろいタイプの映画。
一方で、何も考えずに、映像を浴びて、音を聴いて、勢いで最初から最後まで駆け抜けても面白い、とにかく映画を楽しめ!的な映画。
NOPE、この二面性を両方備えてる映画なのだと思うんですよね。強い。
NOPEが二面性を保ったままでいられる大きな理由としてあるのが、とんでもなく映画館向きの映画ということ。映画館で、大きなスクリーンを「見上げる」。その行為そのものがもうNOPE、と言っていいくらいうってつけ。それでいて、音、映像による感情の動かされ方も、まさに映画に求めてる、ダイナミックなそれ。あー、それそれ!これこれ!となる。
ただこれって弱点でもあって、多分、自宅のテレビじゃ本気のNOPEを味わえないだろうなと思ってしまう。NOPEが話題だからと気になってレンタルや配信まで待った層が自宅のモニターでNOPEを観ても、映画館に足を運んだ人と同じ興奮を味わえるのかどうか、疑問がある。わかんない。実際に配信が来たらもう一回観て確かめたい。
そんな感じで、音!映像!いえーい!と勢いで楽しめる映画的な側面を持つ一方で、内容がすっごくベタでもなければ、シュール過ぎて一部の人にしか伝わらないってわけでもないし、伏線や作り込みが細かいので、考える映画が好きな人にも優しい、というもう一つの側面も持つので凄いんですよね。私も2回観たことで新たな発見がかなりあったし、囚われたから2回目観に行ったのに、2回見たことによって思考がさらに囚われてNOPEのことばかり考えちゃった。派手なことが新たにわかるってわけじゃないんだけど、あ〜2回観て良かった、とじんわりしんみりこってり来るタイプの良さ。伏線だ!うおおやったー!とかじゃなくて、作品世界により深く足を踏み入れてにんまりする、くらいの。
勢い勝負な映画も、観終わった後色々考えちゃう映画も面白ければ両方好きなので、だからこそNOPE刺さったんだよなあと思いつつも、私の中でのNOPEは、最初に書いたように、結果的に考えなくてもおもろいな!寄りになっていった。
というのも、背景に結構考える余地や、意図的なオマージュ、モチーフがめちゃくちゃ並べられているし、その中には人種差別みたいに社会的で重たいものもある。
それでも、NOPEには、そこを深く考えるか考えないかは観てる側の塩梅に任せまーす、それ考えなくてもおもろいので大丈夫でーーす、みたいな安心感があったんですよね。
「映画は鑑賞者が好きに観ていいんだよ〜」と、そりゃそうなんだし基本的なことなんだけど、改めて気づかせてくれた映画だった気がする、NOPE。
NOPEの良いところ、もう少し細部に詰めていくとさらにいっぱいあるんだけど、「メインの登場人物が少ないしそれぞれキャラ立ってる」のも超わかりやすくいいポイント。みんなめっちゃイイキャラしてんだよな。私は特にエンジェルにずきゅんとやられた。エンジェルみんな好きでしょあれ……。後、「音楽が格好良くて演出に合致している」のもめちゃいい。サントラをサブスクで見つけて、めっちゃリピートしてる。
Michael Abelsの「Nope (Original Motion Picture Soundtrack)」をApple Musicで
でも音楽と映像がマッチしすぎている弊害で、音楽聴いてると映像も欲しくなるから欲張りな人は注意。あー後、「ちゃんと恐い」のも良い。メインの内容自体が、一歩間違えればB級映画になってもおかしくなさそうなのに、ちゃんとゾッとする恐さを漂わせるのが上手くて。多方面から恐がらせてくる。特に、映画館で観れば、さらには IMAXで観れば、より恐い。ジャンル関係なく何がなんでも、作品に恐い要素があるとそれだけで嬉しい人種っているでしょ、私もそうなんですけど。そんな人にもお勧め。
などなど、直接的なネタバレは無く、抽象的にひたすらNOPEのことを話してみた。とはいえ本当にこの映画、どうやってもネタバレになりそうでSNSに安易に感想書けないし人に勧めるのが難しい。でも観て損はないと思う。NOPE観終わると、びっくりマークをつけた会話が多分多くなり、変な興奮の仕方するので。まだの人は体験、体感してほしい。NOPEに魅せられてほしい。
最後に、ツイッターに落っことしてたふせったーでのネタバレ有話いくつか貼っつけてとりあえず終わります。
NOPEをつまみに色々お話ししたい気持ちがあるんですけど、付き合ってくれる人はきっといないので、ブログに残します。おわり。
NOPE、まだ観てない友達に「予告は観た、○○○の映画でしょ?」と聞かれてそれすら答えるのを躊躇したくらいにはネタバレ厳禁なので伏せずに言えることがあまりない https://t.co/QaEiKQMYvB
— しもの田 (@shimodoro222) September 21, 2022
NOPE、2回観たことでより細かい描写に気付けて、それは考察すべき伏線とかそこまで大きなものではないんだけど、ちょっと嬉しくなる。たとえば最初の○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ https://t.co/JSHY8ooRCh
— しもの田 (@shimodoro222) September 21, 2022
NOPEの○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ところ、痺れるわ、くっっっ…… https://t.co/b6anocmqgg
— しもの田 (@shimodoro222) October 12, 2022