日々霜

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音楽知識が足りないけどポケモンのBGMについて語りたい

ポケットモンスター縮めてポケモンが、大好きです。皆大好きですよね、わかります。


そしてポケモンのゲームBGM、めちゃくちゃいいですよね、わかります。わかります。新作出るときとか、ポケモンそのものも楽しみだけどBGMも同じくらい楽しみにしている人、多いんじゃないでしょうか。

 

私も多分に漏れず好きなんですけど、私自身、音楽を聴くのは好きだけど音楽用語や知識がない人間のため、いつも好きだなあという感情を文章で表現すると「良い」に尽きてしまいます。流石にちょっとな~、もうちょっと別の言葉で表現してみたいな~ということでチャレンジをしようと思い、書くことにしました。

音楽用語が基本的にわからないし楽譜も読めない人間なので、音楽について文章で綴るのは本当に難しいなといつも思っています。特にゲームBGMでは基本的に歌詞がないからより難しい。
完全にわからない、というわけではないんだけど、用語の使い方があっているかとか、この音はあの楽器だとか、そういう推測が不安なものもあるので、ここから先は基本的には感覚でぶん殴るように綴ります。音楽に詳しい人が読んだらぶん殴られるかもしれないなと心配ですが、ぶん殴らないでいてくれる人のみ読んでください。6曲ほどやってみます。

 

 

ポケットモンスター 金銀クリスタル 『戦闘!ジムリーダー(カントー)』


金銀クリスタルは、ポケモンシリーズの中で最も思い出深い作品です。
本作の最大の特徴としてはやはり、前作の赤緑青ピカチュウバージョンの舞台であるカントー地方に行けるというサプライズ要素。
初代ポケモンを何回もリセットしては遊び続けた後に、新作が出て新しい冒険に出られることがまず嬉しいのに、遊び尽くしたカントー地方に、自分がまた足を踏み入れられる、二つの地方を冒険できるというのはもう最高にアツかったですね。
「きみは いま! カントーちほう への だいいっぽを ふみだした!」…あのセリフを思い出すだけで色んな想いが胸から溢れ出てしまうものです。

そんな中、目の前に立ちはだかるのは懐かしきカントーのジムリーダーたちとの再開、そしてバトル。ここで流れるBGMこそが、『戦闘!ジムリーダー(カントー)』。

とにかくかっっっっこいい!!
初代ジムリーダー戦のアレンジなのですが、イントロが流れた瞬間からもう突き刺さるようなかっこよさ。バトルには勝っても基本的には全てが負けた気持ちになるかっこよさ。レジェンド級「新しく冒険したジョウト地方、すごく楽しかっただろう、しかしカントーも負けてないだろ?」と言われてるような、計り知れない強さを持ったBGMです。
そしてこのBGMが使われた金銀からももうすでに20年が経過して、ゲームBGMも非常に進化しました。この頃はまだ使うことができなかったサウンドも増えましたが、それでも、この曲は未だに色褪せない格好良さを保っている。強いなあ、本当に強い曲です。この曲に限らず、8bit、16bitなどの所謂ピコピコ音楽が持っている特有の強さってありますよね……。

そんな想いで原曲を紹介しましたが、リメイクのハートゴールドソウルシルバーバージョンでのカントージムリーダー戦も捨てがたい良さがあります。

原曲の推し所はなんといってもイントロで低音と高音を重ねて迫ってくる「テレテレテレテレテレテレテレテレ!ドゥンドゥンデレデレ~」のところとサビ部分の裏音でまた再度繰り返される「ドゥンドゥンデレデレ」のところなんですが、
リメイク版ではまずイントロ最初に「ドンデンッ!」と破裂させてから始まり、イントロ後に「でぇ~ててれーてんてーてーてー…」と急に落ち着きを見せてくるところの緩急がまた良いです。
後音が少ない良さもあるんですが、やはり多い良さもあります。余談ですが、金銀からルビサファになったときの音の進化にはめっちゃビビった思い出。ええ~オーケストラじゃん!?となります。ルビサファの曲って基本的にホワンホワンしてて特徴的だよなと感じます。

 

ポケットモンスター HGSS 『戦闘!ホウオウ』


金銀クリスタルのリメイク版であるハートゴールドソウルシルバーから、印象的な一曲。
金銀クリスタルのときは、ホウオウ・ルギアそれぞれの看板ポケモンに専用BGMはありませんでした。それが、リメイク版で新規に書き下ろされます。

私はホウオウ・ルギアではルギア派です。関係ないけど映画ルギア爆誕ロケット団格好良いですよね!悪の組織がちょっと味方になる展開アツイ。
で、話を戻すと、ルギア派ですが、BGMに関してはホウオウに完敗だな、などと思ってしまいます。ルギアが悪いわけではないけど、ホウオウが良すぎる。

この曲を聴くことができるのはストーリーの終盤です。京都市をモデルとした「むかしと いまが どうじに ながれる れきしの まち」ことエンジュシティ。そんなエンジュシティの、紅葉が舞い散るスズのとうの頂上で、舞子はんたちが儀式の舞いをすることでホウオウが現れ、主人公と出会います(ハートゴールドの場合。ソウルシルバーだとタイミングが異なる)。

和の町で、和の建造物、舞い散る紅葉。その頂点に、虹色の羽を持つホウオウが降り立つ……
そんな感極まる場面です。ちなみに実際にプレイするときには、夕暮れの時間帯にやると最高のロケーション・シチュエーションが望めます。
何を流しても良曲に聞こえそうな場面な訳ですが、そこは流石、曲単体に気合いを入れないわけもない。

和。和。和。ゲシュタルト崩壊しそうだけどマジで和。
和とロックの融合と言えばいいのか、和だけど物静かというわけではなく、ひたすらに和で顔面ぶん殴ってくる。と思ったら緩急もあり、ホウオウの厳かさと美しさをどちらも最大限に引き出した曲だと思います。ポケモンのBGMの中でもここまで和を出した曲は珍しく、印象的な一曲です。
個人的にはめちゃくちゃ盛り上がるイントロから曲に移行するくらいのタイミングでホウオウの鳴き声が入るところで心臓を盗まれました。

 

ポケットモンスター DPpt 『ハクタイの森』


ダイパプラチナのダンジョン・フィールドのBGMから一曲。作曲は佐藤仁美さん。
ポケモンの音楽といえば増田順一さん、一之瀬剛さんなどがやはり有名ですが、佐藤さんはポケモンシリーズの作曲に途中から参戦し、なんとそれまで作曲もしたことがなかったそうなんですが、それマジか?というくらい良曲を量産しています(今回取り上げていませんが、戦闘曲でいうとアクロマ、チャンピオンアイリスなど、今までのポケモンではなかなかなかった、しかしポケモンらしさも併せ持つ異色の戦闘名曲たち)。個人的に佐藤さんが本格的に作曲をし始めたダイパプラチナは、ポケモンシリーズの中でもかなり名曲揃いだった印象です。そのため、よりリメイクが楽しみになってしまう……。

佐藤さんの作曲の特徴としては、綺麗さ・上品さ・かわいらしさを持った曲が多い印象なんですが、このハクタイの森もそうです。と言いつつも。この曲の魅力は「綺麗で上品な中にひそむ不気味さ」にあると思っています。

ちなみに以前私はこの曲に関して、下記のような呟きをしています。

 これに関しては、今も印象が変わっていません。ハクタイの森は、神秘的で豊かな森であると同時に、森の奥地には幽霊の出る洋館(もりのようかん)があるなどの二面性を持ち合わせています。また、ダイパプラチナでは昼と夜で流れるBGMが変わる箇所が多くあるのですが、この曲はダンジョンであることもあり、昼も夜も変わらないんですよね。それでいて、昼にも夜にもぴったりなんです。昼の森に見られる木漏れ日の美しさと、夜の森から漂う閉塞感、どちらにも合うわけです。

ツイートにもあるように、私自身、オカルトやホラーが大好物なこともあり、この曲は不気味な曲として凄く好きなんですね、多分。想像ですけれど。
ちなみに、「この曲を聴くと●●であった殺人事件を思い出す」というコメントを見たことがあります。もちろん佐藤さんがそんなつもりで作っているとは思いませんが、そうやって色んな感想を持つ人がいる、ということが重要であり、この曲には聴く人の心のどこかを突いて、動かす要素を持っているんじゃないかなと思います。どのような気持ちにさせるかは置いておいても、それはこの曲自体が凄く魅力的だからだと思っています。不思議な曲です。

 

ポケットモンスター DPpt 『テンガン山』


ダイパプラチナからもう一曲。私が骨を埋めたい山ランキング1位のテンガン山です。
この曲、何が凄いって、一曲の中で最初から最後まで様々な旋律がストーリーを持って奏でられていくんです。コース料理のような、前菜、スープ、メイン、デザート取りそろえられた贅沢さ。

序盤では雪が静かにしとしと降り積もる情景。中盤は降る雪も強まり、本来の山が持ち合わせる厳しさを人に思い知らせるようにだんだんと激しく且つ美しく刻まれる。後半には、さらに遭難を連想させるような吹雪、視界が白に覆われていくような旋律を奏で、最後にはまた全てを消し去った後のように、静かな雪に帰結する……といった怒濤の展開を持ち合わせた一曲です。

ストーリーも後半になり、悪の組織であるギンガ団との最終対決を行う場面で訪れる場所で流れる曲のため、その展開も相まって非常に印象深い、魅力にあふれた一曲です。まず聴いて、なんじゃこりゃ…とひたすら感動してほしい。

 

ポケットモンスター ウルトラサン&ムーン 『決戦!ハウ』


ウルトラサンムーンで主人公のライバル兼親友であるハウ。マイペースでおおらかな性格の彼は、道中で主人公に戦いを挑んでは負け、リベンジしてはまた負ける、といった所謂ライバルらしい展開を繰り返すのですが、過去のライバルと少々異なる点は「負けてもあまり悔しがらない」んですよね。「負けても得られるものがあるし、何より楽しければいいっしょ」などと今時の大学生みてえなこと言うタイプ。でもそんなハウですが、勝敗を完全に気にしないわけではなくて、ハウ自身も冒険して色んな人と戦ううちに成長していき、ウルトラサンムーンでは主人公が四天王を倒した後に、「ポケモンのことも主人公のことも大好き、だからこそ本気で戦う!」と勝負を挑んでくるんですね。これはサンムーンではなかった展開で、ウルトラサンムーン限定、それもハウ専用で特別に流れるBGMがこれです。

これは通常曲も同様なのですが、曲の冒頭には初代ポケモンのOPの音を入れ込んでおり、「これから勝負が始まる」感で頭が埋め尽くされます。
そして曲が始まると、ハウの本質である、ポケモンバトルは楽しい」という想いを表現した軽快なサウンドに、「でも、負けたくない!」というアツイ想いが加わります。通常のハウ戦BGMのアレンジなんですが、こんなに印象変えつつも良曲になるか~という驚きがありました。

この曲の良さとしては、曲全体の展開以外に、一つひとつの音の作用が大きい気がしています。特に時折挟まれる「ビーコンビコビー」という笛?の音色最高です。是非聞いて、「ビーコンビコビー」に酔いしれてください。本当に。

後個人的に冒頭の「ピロプコピロプコプロプコ(テッテンテッテンテン)」の部分はカービィの中ボス戦の音楽を思い出す、と最初に聴いたときから思っているんですが、同意してくれる人を募集しています。ただ、わかる人が見つかったところで、「どっちもいいよね」と言うだけです、すみません。

 

ポケットモンスター ソード&シールド 戦闘!ジムリーダー』


最後になりますが、ポケモン最新作であるソードシールド(剣盾)から、この曲を紹介したいがために、この記事を書くことを決めたようなものです。

私が剣盾をプレイしていて最も好きなポイントはジムチャレンジでした。
本作は過去のシリーズで最も、「主人公がジムチャレンジをこなし、チャンピオンを目指す」ことに重きを置いた作品だと思っています。今までのシリーズでは、「ジムに挑戦する」という行為は一部の希有なトレーナーが行うコアな催し…のような印象が強かったんですが、本作でジムチャレンジは、多くの観客の前で行われる人気スポーツで、現実で言うところのサッカーの試合のような熱狂的行事として描かれています。

それがもう、あの、ドストレートに、単純オブ単純に、ワクワクが止まらない要因なわけですね。発売前に見ていたPVでダイマックスがどうとかジムチャレンジがどうとか言われてもそんなにピンと来なかったし惹かれなかったんだけど、いざ自分が主人公になってみたらアガるアガる。間違いなく目玉要素だった。

ジムリーダーとの戦闘は対戦前の観客の声援を背景とした選手入場から始まり、ジムリーダーのカットインと同時に爆音でBGMが始まる。この演出だけで白飯7杯はいける。

この曲、何がいいって全部いいんですけど、どちらかのポケモンが相手のポケモンを倒すなどのバトルの展開によって、観客の歓声とともに曲調が変わるのはかなり格好良いです。また、最後の一匹になるとサッカーの試合の応援歌のように観客のチャントが加わってさらに胸熱に。な~~んて格好良いのか……自分がジムチャレンジをしているトレーナーであったら盛り上がるのはもちろん、もし観客だったら「はい!はい!はいはいはい!」って言いたいし。後カブさん(ジムリーダー)の追っかけがしたい。リーグカードで散財したい。などと永遠に夢を描いてしまう曲です。好きな曲を自分で選べるランクマッチでは基本的にこれを流しています。ランクマでは格好良く勝てることは少ないけど。

下記は、剣盾ジムリーダー戦BGM好きすぎアホツイートの数々です。 

 



以上になります。
今回は好きな曲の中で順位をつけたわけではなく、より文章で綴りやすそうな曲をやってみましたが、ポケモンの良曲は数え切れないほどあります。
また書けそうだったら、チャレンジしてみようと思います。他のゲームでもやりたいんですけれども。ドンキーコングシリーズとかカービィシリーズとか、いいですよね~、ゲームBGM、いいですよね、本当に。

 

重度のゲームBGM症候群なので、日本海とか太平洋のBGMをデビッドワイズが作ってくれたらいいのになとか、町を移動する度に道路とかでポケモン風のBGM流れないかなとか思いますもんね……などとほざきながら終わります。


ポケモンDLC、最高に楽しみ。