木曜22時フジテレビのドラマ、『問題のあるレストラン』が面白い。
あらすじやらなんやらは書きませんが、単純に言うと本当にタイトル通り、問題のある人たちで経営するレストランの話。
これ、ドラママニアとかそういうわけではない私が言うので全く重く受け止めていただかなくていいんですけど、
こんなドラマ見たことない。 というのに尽きる。
リアルな人間の心の中にある、決して掴みとれない動きや感情を、がっちりと固めあげて、印象的な長台詞として発信する。
それをばちーんと受け止めたときの衝撃たるや、気付いたら「なにこのドラマおもしろい」って言うことしかできなくなっている。
先週の5話での川奈さん(高畑充希)の台詞は、特に衝撃的だった。
川奈さんは、「きらきら巻き髪量産型女子」とドラマ内で称される、所謂男にどれだけ愛されるかが女の価値になると、ほんっきで思っている子。ここまでだと、まだよくあるっちゃよくあるんだけど、川奈さんは、男に愛されるために馬鹿なふりをしていたり、女は男に勝てないということを心にしみ付けていたりする。そう、女の子は愛されるべき!甘えるべき!という一般的思考じゃない。女の子は愛されるために努力をし、我慢をする、甘えるなんて絶対に駄目!
ということで、量産型女子だけど、量産型じゃなかった。
そんな川奈さんの、名台詞はこちら↓(たまにニュアンス。THEネタバレ)
『皆さんが私たちのレストランに勝つ方法知ってます。皆さんが水着着て接客すればいいんです。(周り、ため息)え、なんでですか? 私結構本気で言ってるんですよ。何で皆さん水着着ないんですか? 私いつも心に水着着てますよ? お尻とか触られても全然何も言わないですよ? お尻触られても何にも感じない教習所卒業したんで。その服男受け悪いよとか言われても、「あーすいません、気を付けます」ってかえせる教習所も卒業したんで。痩せろとかヤラせろとか言われても、笑ってかえせる教習所もでました。免許証、お財布にパンパン入ってます。痴漢されたらスカート履いてる方が悪いんです。好きじゃない男の人に誘われて断るのは、偉そうな勘違い女なので駄目です。セクハラされたら先方は温もりが欲しかっただけなので許しましょう。悪気は無いので、こっちはスルーして受け入れるのが正解です。どうしてしずかちゃんは、いつも駄目な男と偉そうな金持ちの男と暴力振るう男とばかり仲良くしてるかわかりますか? どうしてお風呂場覗かれてもいつもすぐに機嫌治すかわかりますか? どうして女友達がいないかわかりますか? 彼女も免許証いっぱい持ってるんだと思います』
読んでも染み渡る。
ただその面白いよって話はまあ普通にまとまってない感想として、主題歌の話をします。
『問題のあるレストラン』の主題歌、きゃりーぱみゅぱみゅの「もんだいガール」。
これ、サビでは曲名通り「あたし もんだいガール」というフレーズを繰り返すんですけど、
私はドラマで流れているのを聴いてるとき、ずっと「あたし もんだいない」と歌っているのだと思っていました。
本当の歌詞を知った今も、未だにそう聴こえるときもあります。
そしてこれ全体の歌詞を見てみても、結局のところ、問題のない人なんているのかよって歌なのだと、思うんです。
「もんだいがある(有る)」→「もんだいガール」、しかし聴こえるのは、「もんだいない(無い)」。
空耳だといったらそれまでなんだけれど、私は、問題があるのも問題がないんだよ、と主張しているように思えて仕方ないのでした。
『問題のあるレストラン』、これからも楽しみに見ます。
見事に男の人嫌い! と思うストーリー展開で、ひどいなあと思いつつ、がっちり囚われています。