日々霜

本とかゲームとか雑記とか小説とか。好き勝手。

小川洋子のことが好きだが、怖い。でも、好きだ。

作家・小川洋子(敬称略)が好きだ。その「好き」は、手放しではなく、少し、いや非常に面倒くさい種類の「好き」だ、という話をしたい。 ※小川洋子のことを同じく好きだ、という人が読むと、こいつ、頭おかしくなったかな(もしくは元々おかしいな)、調子…

【本】菅野 仁『友だち幻想』

菅野 仁『友だち幻想』 タイトルに惹かれたのと、ピース又吉さんがテレビでおすすめしていたのが気になっていたので読んだ。10年前の本なのだけど、今すごく売れているらしい。読んでみたら、売れる要素しかなかった。未来を見据えた、現代の若者に向けた本…

【本】こざわたまこ『負け逃げ』

こざわたまこ『負け逃げ』 内容としては、最低限の生活はできるけど刺激はない、田舎の住民たちをそれぞれの視点からオムニバス形式で書かれた「田舎」の詰まったエピソード短編集。村中の男と身体の関係を持とうとする足に障害のある女の子。保護者と不倫し…

【本】川上未映子『愛の夢とか』

年末に、今年読んだ本の話。しかもつい最近読んだ本について。でも、今年読んだ本の中でも凄く印象的だったので、書く。 川上未映子『愛の夢とか』 谷崎潤一郎賞を受賞した短編集。どの話も良かったのだけど、最初の「アイスクリーム熱」、そして最後の「十…

【本】又吉直樹『火花』

お笑いが好きで、それでいて一応読書も好きなので、 なんか今の時期過ぎる気もしますが、せっかくなので書こうと思いました。 又吉直樹 『火花』について。 先に言うなら、お笑いが好きだから贔屓目とか、そんなつもりは一切ないです。 むしろ、ピースより前…

夏の文庫祭り

夏といえば、文庫本! 例年通り、角川文庫・新潮文庫・集英社文庫が揃って文庫祭りを開催しているので早速書店に冊子を貰いにいってきました。 HP、冊子通して各社の今年の印象。 【集英社文庫】 http://natsuichi.shueisha.co.jp/ 言わずと知れたナツイチ…

【本】吉田修一 『最後の息子』

7月になったので、2015年上期に読んだ53冊の本の中からピックアップしておすすめしたいものを幾つか選んで紹介する的なのをやろうかなとちょっと思ったんですけど、おすすめしたかった『すべて真夜中の恋人たち』とかは、全然レビューとかではないけど一応ち…

生まれてから死ぬまで、そういうんじゃないからって言い続ける予感がしてる

信用ならなさについてとか。 私自身驚くくらい私のこと信用してないので、かくいう有権者に訴えたいのは正にそのまんま、私のことあんまり信用しないでくださいねぺろ〜んみたいなことです。 私のこと信用しないでくださいねの一例としては、昨日までどうで…

タイムマシンの波に乗る

タイムマシンが仮にできたとして、一日遡るために一日の転送時間が必要だとしたらどうだろう。 若い頃に戻りたい、十五年前の学生だったころに……と思ったとして、戻るために十五年かかる。乗り込んで、転送中の時間に色んなことを考えて、やっぱり止めようと…